「電子レンジの扉を開けたら、なんだか臭う…」「庫内の壁に茶色いシミがこびりついている…」なんてことはありませんか?
毎日使う電子レンジは、食品の油汚れや水蒸気による水垢で、実はキッチンの中でも特に汚れやすい場所の一つです。しかも、口に入れるものを温める場所ですから、強力な化学洗剤を使うのは少し抵抗があるという方も多いはず。
そこで今回は、「汚れの性質」に合わせた洗剤の選び方と、手間をかけずに電子レンジをピカピカにするお掃除テクニックをご紹介します。
1. 敵を知る!電子レンジの汚れは「2種類」ある

効率よくお掃除をするためには、汚れの種類に合わせた洗剤を使うことが鉄則です。電子レンジの汚れは大きく分けて以下の2つです。
| 汚れの種類 | 原因 | 性質 | 効果的な洗剤 |
| ベタベタ汚れ | 食品の油ハネ、手垢 | 酸性 | アルカリ性洗剤(重曹・セスキ) |
| カチカチ・臭い | 水垢、魚や肉の生臭さ | アルカリ性 | 酸性洗剤(クエン酸・お酢) |
この「中和」の仕組みを利用すれば、ゴシゴシこすらなくても汚れがスルッと落ちやすくなります。
2. 用意するもの:基本の「ナチュラル洗剤」
ドラッグストアや100円ショップで手に入る、以下の2つがあれば完璧です。
- 重曹(またはセスキ炭酸ソーダ)
- 油汚れに最強の味方。セスキの方がアルカリ度が強く、より頑固な油汚れに向いています。
- クエン酸(またはお酢)
- 水垢や、嫌なニオイ消しに効果を発揮します。
【その他に必要な道具】
- 耐熱容器(マグカップや深皿)
- キッチンペーパー、または清潔な布巾
- ラップ(頑固な汚れ用)
3. 実践!「チンして蒸らす」だけのお手軽掃除術

電子レンジ掃除の最大の裏技は、電子レンジ自身の「温める機能」を使って蒸気で汚れをふやかすことです。
【手順A】油汚れ・焦げ付きが気になるとき(重曹編)
庫内が茶色っぽく汚れている場合はこちらです。
- 重曹水を作る
耐熱容器に水(約200ml)と重曹(大さじ1)を入れてよく混ぜます。 - 加熱する(チンする
容器をレンジに入れ、500W〜600Wで3〜5分間加熱します。お湯が沸騰し、庫内に蒸気が充満させます。 - 放置して蒸らす(重要!)
加熱が終わっても、すぐに扉を開けてはいけません! そのまま15〜20分放置します。この「蒸らし」の時間に重曹を含んだ蒸気が汚れを分解・浮き上がらせます。 - 拭き取る
扉を開け、庫内が温かいうちにキッチンペーパーや布巾で汚れを拭き取ります。(※火傷に注意してください) 落ちにくい場所は、加熱した温かい重曹水を布巾につけて拭くと効果的です。
【手順B】水垢・ニオイが気になるとき(クエン酸編)
庫内が白っぽくなっていたり、生臭いニオイがするときはこちらです。
- クエン酸水を作る
耐熱容器に水(約200ml)とクエン酸(小さじ2〜3)を入れて混ぜます。 - 加熱&放置
重曹と同じく、5分ほど加熱し、その後20分ほど扉を閉めたまま放置して蒸らします。 - 拭き取る
浮き上がった汚れを拭き取ります。クエン酸には消臭効果もあるため、掃除後は庫内がスッキリした匂いになります。
4. それでも落ちない「頑固な汚れ」への対処法
「蒸気掃除」でも落ちないコゲつきがある場合は、「重曹ペースト」を使います。
- 重曹と水を「2:1」の割合で混ぜて、ドロっとしたペーストを作ります。
- 汚れの部分にペーストを塗り込みます。
- その上からラップを貼り付け、乾燥しないようにして1〜2時間放置します(ラップパック)。
- ラップを剥がし、要らないスポンジや丸めたラップで円を描くようにこすり落とします。
注意点 アルミ製の庫内やコーティングによっては、重曹の研磨作用で傷つくことがあります。まずは目立たない場所で試してください。
5. 最後に:キレイを保つための「30秒習慣」

せっかくピカピカにした電子レンジ。またすぐに汚れてしまうのは悲しいですよね。キレイを長持ちさせるコツはたった一つです。
「使ったら、蒸気が残っているうちにサッと拭く」
食品を温めた直後は、庫内が温かく、汚れがまだ固まっていません。このタイミングでキッチンペーパーで一拭きするだけで、大掛かりな掃除はほとんど不要になります。
また、使用後はしばらく扉を開けっ放しにして換気し、湿気とニオイを逃がすのもカビ予防に効果的です。
6. まとめ
- 油汚れには「重曹」をチン!
- ニオイ・水垢には「クエン酸」をチン!
- 加熱後の「蒸らし時間」が汚れ落ちの鍵。
今度の週末は、ぜひキッチンの相棒「電子レンジ」を労って、ピカピカにしてあげてくださいね!




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